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妖怪達が暮らす大江戸の町。
向こう側の世界から落ちてきたただひとりの
人間の子・雀は、かわら版屋で働きながら、
町の人々に可愛がられ楽しく暮らしていた。
ある日、馴染みの芝居小屋に見物に行った雀は、
その芝居の脚本が向こうの世界の「シンデレラ」に
似ていることに気付き・・・。


図書館で借りてきました。またまた香月日輪さんの本です。
現代日本から異世界に迷い込んだ少年・雀が主人公の、
大江戸妖怪かわら版シリーズ3冊目です。

2度目の年末年始を迎え、忙しく過ごす雀。
かわら版(新聞)記者としてもだいぶ板についてきた様子。
前巻で事件を解決した縁で馴染みになった一座の
新春興行に出かけた彼は、演目のひとつが
こちらの世界では誰でも知る、あの「シンデレラ」に
よく似ていることに気付き、驚きます。

前回も書きましたが、シリーズ1冊目を読んだ時は
てっきり雀が妖怪達の世界に似た「江戸時代」から
来たのかと思ってたんですよね。
それが、2冊目で実は我々とほぼ同じ現代社会から
「落ちた」のだと知り、ビックリ。

今回も、雀が「シンデレラ」や「白雪姫」について
語るのを見て、あぁ、現代っ子なんだなぁ〜と。
ところどころで少しずつ語られてはいるのですが、
こちらの世界にいた頃の雀の話も読んでみたいと思いました。

その「大江戸版シンデレラ」の脚本を書いたのは、
座長の娘・雪消(ゆきげ)。
案内された彼女の部屋を見て、また驚く雀。
なんとそこは、固く封印された座敷牢でした。

封印の中でしか生活できない雪消。
最初は気の毒に思ったけど、それもまた親の愛であり、
大江戸では普通のことであり、
彼女自身もしっかり受け止めているんですね。
雀のセリフじゃないけれど、私も彼女を綺麗だと思います。

あと、歩いて喋る猫・ポーが今回も可愛い♪
彼(?)がどこから来たのか、今何歳くらいなのか等々、
ポーの謎も色々知りたいですね。

大江戸妖怪かわら版 封印の娘 著者:香月日輪
評論社 2007年9月発行

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